あんず飴より、すもも飴が好き!
どうも、あすも院長です。
さて、今回は大好評?のツボ紹介シリーズ第4弾!
特に女性の皆さまには必見のこのツボ!
サイコーーーー
サイコーーーーー
サンインコーーーー💦
💧💧💧
とまあ、のっけからつまらないダジャレで始まりましたが・・・
まずはこちらの動画をご覧ください!
今回の内容は、三陰交というツボを押したり、揉んだり、温めたりして、様々な身体の悩みを解消して行きましょう〜!
ということで、誰でも簡単に日常的に使えるツボ「三陰交」について解説していきたいと思います。
最後まで読んでいただけると幸いです。
三陰交(さんいんこう)
(1)三陰交の効能
(2)三陰交の探し方(部位と解剖)
(3)三陰交についての説明(鍼灸医学用語)
(4)まとめ
青が三陰交穴。 黄は太谿穴。 ◯は内果(うちくるぶし)
(1)三陰交の効能
かんたんに言ってしまうと、三陰交はあらゆる女性の症状や病気に効果的です。
三陰交の効果はこちら
↓ ↓ ↓
婦人科の病
- 月経痛(お腹や腰の痛み)
- 月経不順(生理の遅れや早まり、経血量の変化)
- 不正性器出血
- 無月経
- おりもの(帯下)の異常
- 不妊
- 習慣性流産
- 産後悪露(おろ)
- 産後腹痛
- 産後のめまい
- 乳汁欠乏
その他の病症
- 手足がだるくて上がらない
- 遺尿(子供のおもらし・おねしょ)
- 急性・慢性腸炎
- 急性・慢性腎炎
- 消化不良
- 湿疹
- 皮膚のかゆみ
- 糖尿病
- 冷え
- 不眠
- 自律神経失調 など・・・
このように、たくさんの症状、特に女性特有の症状に対して効果を発揮する最強のツボといえます。
なぜか?という話の前に、どこにあるツボかを知っておきましょう。
(2)三陰交のさがし方(ツボの位置と解剖)
三陰交の探し方(取穴法)
座位または仰向け。脛骨内側縁の後縁、*内果先端の上3寸(直上4横指)にとる。
*内果(ナイカ)=足の内くるぶし
足の内くるぶしの一番盛り上がっている点から4横指「小指〜人差し指」くらいの長さで、これがおよそ3寸です。
脛骨の後ろのラインに沿って上って探っていくと、骨と筋肉の間の溝に押さえると痛みを感じる凹みが見つかると思います。
たいていの女性はそこを押すと痛みを感じるので、簡単に見つけることができるかと思います。
三陰交の解剖学(専門用語なので興味ない人は読まずにスルー)
【筋肉】長指屈筋、後脛骨筋、長母指屈筋
【血管】脛骨動脈・脛骨静脈
【神経】伏在神経の内側下腿皮枝(知覚)、脛骨神経(運動)
(3)三陰交についての説明(鍼灸用語)
ここでは三陰交についての細かな説明をしていきます。
専門用語ばかりですが、わからなくても一読してみてください。
- 名前の由来
- 三陰とは何?
- 肝脾腎は血のもと
- 三陰交と口の関係
⑴ 名前の由来
足の3本の陰経が交わるところなので、三陰交(サンインコウ)と名付けられています。
⑵ 三陰とは何?
⇨ 太陰・少陰・厥陰をさす言葉
詳しく言えば、
- 足の少陰腎経(ショウイン・ジンケイ)
- 足の厥陰肝経(ケツイン・カンケイ)
- 足の太陰脾経(タイイン・ヒケイ)
の3つの経絡のことで、血(ケツ)の生成などに深く関わるため、ことさら女性の月経や出産などに大きく影響を与えます。
【メモ】人の手足にそれぞれ三陰三陽の経絡が流れ
三陰とは太陰・少陰・厥陰をさし
三陽とは太陽・陽明・少陽をさす
そのため、これら3つの陰経が交える三陰交穴は鍼灸治療において、とてもよく使われるツボなのです。
「脾・肝・腎」とはなんぞや?ということでの関係について説明いたします。
⑶ 肝脾腎は血のもと
脾は飲み食いしたものから血を生成して、経脈中を循行させて、脈外に溢れ出るのを防いでます。これを脾の生血・統血の働きといいます。【脾の解説動画】
肝は疎泄作用と蔵血作用があって、疎泄(ソセツ)とは、気の出入り(動き)や昇り降り(昇降)を調節する作用のこと。蔵血(ゾウケツ)とは、脾によって生成された血を貯蔵し、調節することです。【肝の解説動画】
腎は先天の本(センテンノモト)であり、精を蔵す。「精」は栄養物質であり人体を構成するものである。これを腎精(ジンセイ)といい、これが変化して腎気(ジンキ)と呼ぶ。【腎の解説動画】
*月経においては、腎気の充実、脾の生血、人の蔵血・疎泄が密接にかかわるため、女性の鍼灸治療においては三陰交がよく使われるのです。
*また腎が先天の本(もと)であるのに対し、脾は後天の本(もと)といいます。詳細はここでは割愛。
⑷ 三陰交と口の関係
三陰交は足の太陰脾経に属する経穴ですが、その気の流れるライン(流注:ルチュウという)は足の親指からかかとに向かい、内くるぶしを上って、ふくらはぎの内側(三陰交を通って)膝の内側さらに内ももを上り、お腹の中に入り脾に属して胃に連絡する。さらに横隔膜を突き抜けて咽喉を挟み、舌根につづいて、舌本に散らばる。
親指→かかと→ふくらはぎ内側→内もも→お腹→のど→舌
という脾経のルートを気が流れるというイメージです。
そういうことから、咽喉部や口の中、舌に関する症状においても、三陰交や他の脾経のツボを応用することができるのではないでしょうか。
私自身、喉が痛くなったり、口内炎などができたりすると三陰交に指圧したり、お灸や鍼を施したりしています。結構、効果はあると感じています。
合わせて、顔頭の症状に有効な合谷穴を刺激するとさらに効果アップ!
(4)三陰交まとめ
中医学の古典には「女子は血をもって本となす」という言葉があり、女性の体は血(ケツ)がもとになっているというのです。
それだけ女子の体は血の状態に左右されやすく、場合によっては不調をきたします。
血虚や血瘀(瘀血)と呼ばれるものがそれです。
- 血虚(ケッキョ)は血が不足する状態。だるさ、髪が抜けやすかったり、貧血などがそれに当たります。
- 血瘀(ケツオ)は瘀血(オケツ)と同義語で、血のめぐりが悪くなっている状態。生理痛や頭痛、冷え、肌のくすみ、子宮内膜症など多岐に渡ります。
これらを整える代表的なツボが、三陰交であり、肝・脾・腎の三経に関わる他の経穴でもあるのです。
冬の寒さはもちろん、クーラーに当たりすぎて身体が冷える夏の時期、手足の冷えは女性にとって常に大敵です。
冷えによる血行不良はむくみの原因にもなりますので、足元はしっかり保温につとめて、時々三陰交を揉んだり、お灸で温めたりして血のめぐりをよくしましょう!
また1日の終わりに入浴して温めて疲れを取ることもお忘れなく!!
婦人科の病でお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。
当院ホームページ →→ → あすも鍼灸HP
【参考文献】
現代語訳・黄帝内経素問上巻(東洋学術出版社)
現代語訳・黄帝内経霊枢上巻(東洋学術出版社)
難経解説(東洋学術出版社)
古典から学ぶ・経絡の流れ(東洋学術出版社)
鍼灸学・経穴篇(東洋学術出版社)
臨床経穴学(東洋学術出版社)
経穴の臨床実践・40穴の徹底活用術(東洋学術出版社)