秋川国際マス釣場(東京都あきる野市)

クロックムッシュより、パニーニが好き!
どうも、あすも院長です。

8月最後の週末は秋川渓谷へマス釣りへ行ってきました。川のせせらぎを耳にしながら、無心に釣竿を操作するというのも心が研ぎ澄まされるというものです。太公望の気分?
自然の中で癒される1日でした。

さて、今回はブックレビューです。
キャッチーなタイトルの文庫本。その名も

脳はバカ、腸はかしこい

前回紹介した『免疫力』正しく知って、正しく整えるの著者、藤田紘一郎先生の本です。

概ね、タイトル通りの内容で、要約すれば「脳はエラーを起こしやすい器官であるのに対し、腸は間違いを起こさず体を健康に導く臓器である。ゆえに健康や免疫を向上させるなら腸をしっかり鍛えましょう」という話です。

様々なデータや経験談などを面白く書かれていて読者を納得させる内容になっています。
免疫力を上げたいと思う人たちにオススメの一冊です。
では抜粋しながら紹介していきます。

脳がバカな理由(第1章)

  1. 脳は客観的にものを見ずに、思い込みや直感的思考を優先しやすい。よって自分の知識や経験を過信しやすく、ときに判断を誤ることがある。
  2. また脳はすぐ勘違いするし、意志薄弱であり、体に悪いことを平気でする。
  3. 脳は食べ物が安全かどうかは判断できない。

腸がかしこい理由(第1章)

  1. 腸は感情的でなく、頑固に自分の腸が正常になるように努めている。
  2. 便通を通じて健康のバロメータを表示して、警告を鳴らす。
  3. 腸は食べ物が安全かどうかを判断して、嘔吐や下痢を起こして拒絶反応を示す。

脳の報復系(第1章)

『ヒトや動物が、欲求が満たされ、あるいは欲求が満たされることがわかっている場合、脳の「報復系」と呼ばれる部分が活性化して、「快」の感覚を与えている。』

脳は自分の報復系を満足させることが第一なため、身体の健康を守ることは二の次で無関心。まさに「そんなの関係ねぇ〜」という話。

科学雑誌「サイエンス」での世界的な(少々古い)統計によれば、「人は何をしている時が幸福か?」という問いに対して

第1位・・・セックスしている時
第2位・・・気持ち良く運動している時
第3位・・・おしゃべりしている時
なんで食べることが上位に入ってないのか?・・・笑

つまり、たらふく食べて、セックスして、運動して(運動好きに限る)、おしゃべりして・・・欲求を優先してしまいがちだという

人間が興奮状態にある時ドーパミンが脳から分泌される。これが快感を誘ったり創造性を発揮させたりする。結果として、短絡的な目先の快楽を重視。判断を鈍らせる。

報復系を過剰に刺激すると、幸せホルモンであるドーパミンセロトニンが異常分泌されてしまい、摂食障害、薬物依存、アルコール依存などを引きおこすという研究報告がある。

ちなみに、腸は消化機能を有すると同時に、腸の中で食べ物からセロトニンやドーパミンの合成をしている。

腸の優秀さ(第2章)

腸は病原菌を排除して、人間に必要なビタミン類を合成し、免疫力を作り、セロトニンやドーパミンの前駆物質を脳に運ぶという重要な作用を担っている。

つまり、「幸せ」を作るのは腸であるということ。

体内に存在するセロトニンの90%は腸に存在する。

腸が身体にストレスを受けると、セロトニンが分泌され腸を守ろうとする。結果として下痢や便秘をするが、さらに悪化すれば腸の動きで痛みを感じることもあるが、それはセロトニンが脳に危険を知らせる信号を出すからである。

腸内環境を保つには、ストレスや食品添加物などから発生する活性酸素を消す「抗酸化力」のある食品などをできるだけ摂ることが大切。

腸を可愛がれば、脳が良くなる(第3章)

この章では、子育ての問題や、年寄りがいかに若々しく健康に過ごすことができるかを腸内免疫の視点と著者の体験談などから書かれている。

医学的な見地と経験則からなるので、まあそうかなーくらいな感じの内容。

腸内細菌が免疫力の70%を作り、腸を可愛がれば体調を整え、いつまでも元気で疲れない、ボケない、老いない生活が送れるということ。

食べ物は脳をだます、腸はだまされない(第4章)

最終章。ここでは「炭水化物の摂取制限のススメ」や「オメガ3脂肪酸の摂取不足」についてが話題の肝になっている。あとは、毎度毎度の基本的な質の良い食事、睡眠、健康法などについてのご提案。

一方で、現代日本人がメデイアや権威に誘導されやすいという皮肉めいた内容も書かれていて興味深い。

例として、アーサー・ボストン(アメリカ)著の「日本人は鰯の群れ」をあげている。

つまり、「イワシは一匹がこっちを向くとみんなワーッと同じ方向に向き、また一匹が向きを変えると皆その方向に向かうということ。これが日本人である」という話。

花王の「エコナ」油の問題や、アトピーなどアレルギー発症の「衛生仮説」など外国の学者から安全性が指摘されるや否や、コロッと180度、昨日までの意見を変えてしまう日本の学者たちを皮肉っている。

日本人は「群れなければ損する」と脳で思ったまま行動してしまうため、腹の中でそれが「間違っている」とうすうす感じたとしても、大きな流れに抗することをしないと指摘している。

いわし丼(道の駅オライはすぬま)2019.7.8撮影

あすも院長考

まさに、現在流行中の感染症においても同様な事が言えるのではないだろうか。詳細は避けるが、様々な情報が飛び交う中、テレビや新聞の偏った情報だけに左右されることなく、自分で調べて考えて決断することとが大切だと思う。

さて、

藤田先生の人柄は存じ上げないが、本書の序盤に書かれてるインドネシアでの体験話や冒頭のイタリア映画「人生、ここにあり」の紹介などの内容からして、より自然を重んじる研究者のように感じる。腸内でサナダムシを飼われていて腸免疫を保っている一面からもそれは伺える。

人間は自然の中に存在する生き物に過ぎず、より人間らしく「あるがままに生きる」ということがいかに大事または素晴らしいことかということを説かれているのである。

イタリア映画「人生、ここにあり」についての解説も興味深かく、今や日本国内では廃盤のようで、レンタルビデオの中古品をわざわざネットで取り寄せて観てみた。

人生ここにあり!”Si Puo Fare” 2008年製作

イタリアでは1999年に国立の精神病院が全廃となった。
映画の舞台は北イタリアの協同組合で働く元精神病患者たちの様を描いた物語で、「自由こそが治療」で、「人はみな必ず異常な部分を持っている」というイタリア人ならではの考え方が垣間見れるヒューマニティーあふれる作品なのである。

映画は面白く感動もしたけど、まあ腸の話とは全く関係なかったかな・・・💧

ともあれ、やはり健康の軸となるのはやはり腸であり腸内細菌なのだと改めて思いました。腸内フローラの話は以前しましたが、免疫力を向上させるためにはしっかりとした腸内環境を整えることに尽きるということです。それが自然免疫を高め、感染症をはじめ、あらゆる病気に対抗できる力を養えるのです。

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