カニ玉よりニラ玉が好き!
どうも、あすも院長です。
中華料理って油油してて美味しいですよね。体には悪いと思いつつもついつい食べてしまいがちです。
植物油が身体によくないということは巷では知られてますが、なので我が家では米油を使っているものの、いずれにせよ油の取り過ぎには注意が必要です。
さて、今回はビタミンDについて少し触れてみようかと思います。
コロナ禍以降、人々の免疫機能の低下が指摘され、みなさんさまざまな工夫をしながら健康を気遣っておられるかと思いますが、このビタミンDというのがどうやら免疫力を高めるのではないかという研究が多くあがってきているようです。
今回は、インフルエンザやコロナなどの感染症はもとより、人間としての自ヂカラ(つまり免疫力)を高めて、さまざまな病気の予防となりうるビタミンDについて書いていきます。
◉今回の内容
1、ビタミンDの作用
2、ビタミンDの関与する病気
3、ビタミンDが効果的な病気
4、ビタミンDを多く含む食物
5、太陽光を浴びて免疫力UP!
◉今回の参考資料
・医者が教える最高の栄養(満尾正)
・ビタミンDは長寿ホルモン(斎藤嘉美)
・魚と生活習慣病(斎藤嘉美)
【1】ビタミンDの合成
ビタミンDは 脂溶性ビタミン といわれ、脂に溶けるビタミンという意味です。(これに対して水溶性[水に溶ける]ビタミンがあり、ビタミンBやCなどです。)脂溶性ビタミンには、ビタミンDの他に、A、E、Kがあります。
基礎的なことをいうと、ビタミンは人体に必要な栄養素であって、不足すると健康に支障をきたすもので、体内ではほとんど合成されないために、食物から摂取する必要があるものです。
さて、本題のビタミンDの話に入っていきたいと思います。
ビタミンDは、ビタミンと命名されているものの実は体の中では「ホルモン」のような作用をします。
かつては、私も学生時代に生理学や栄養学を学んだとき、ビタミンDは骨を作るもの、不足すると「くる病(骨軟化症)」になる程度の知識でした。国家試験の時もそんなふうに記憶したかと思います。
ここ数十年での研究ではビタミンDは骨や歯を作るだけに留まらず、実は体内のさまざまな臓器器官で作用していることがわかってきています。
まず、ビタミンDの基礎知識として、ビタミンDはコレステロールを原料として太陽光(紫外線)を浴びることによって皮膚で作られます。なので日光を浴びないとビタミンDを作ることはできないということです。またビタミンD合成にはコレステロールも必要ということになります。
ここではあまり生理学的な難しい話は割愛したいのですが、一応簡単にビタミンDの生成過程を記述しておきます。(一般知識としてはあまり重要でないので、スルーしていただいても構いません。)
プロビタミンD3
↪︎ ブレビタミンD3
↪︎ ビタミンD3
↪︎ カルシジオール [25(OH)D3]
↪︎ カルシトリオール [1-25(OH)2D3]
少し解説すると、コレステロールから作られたプロビタミンD3が、皮膚(表皮)で紫外線(B波)と反応して、プレビタミンD3を作る。さらに体温変化でビタミンD3に変化して、肝臓へ運ばれる。肝臓はビタミンD3をカルシジオールに変化させる。さらに腎臓などの細胞でカルシトリオールになる。
このカルシトリオールは活性型ビタミンDと呼ばれ、生物学的に反応しやすい状態です。
その前段のカルシジオール[25(OH)D3]は体内の血中ビタミンD濃度を測定するのに重要で、生物学的には不活性(反応しにくい状態)です。
活性型ビタミンDは、小腸でカルシウムの吸収を高め、骨のリモデリング(再構築)を促し、腎臓でカルシウムの再吸収を高めます。また血液中のカルシウムやリンの濃度を一定に保ち、血中カルシウム濃度が下がれば、腎臓でカルシウムの再吸収を促し、血中カルシウム濃度を上昇させます。逆に血中カルシウム濃度が高くなると、腎臓内での反応や副甲状腺ホルモン分泌を抑制したり、自身の産生も抑えます。
また特筆すべきは、ビタミンDは細胞膜の受容体を経由せずに、直接、細胞内の核に作用するとされ、脳を含め全身の200以上の細胞内に関与するといわれています。
【2】ビタミンDが関与する病気
高血圧、脳血管障害、心臓病、がん、糖尿病、生活習慣病。
これらさまざまな病気の患者に共通して、血中ビタミンD濃度が低いという研究データがある。つまりビタミンD不足がこれらの病気を引き寄せるし、裏を返せば体内のビタミンD濃度を高く保つことでさまざまな病気を予防できる可能性があるということを示唆している。
【3】他にも期待できそうな予防
骨粗鬆症、貧血、感染症予防、呼吸器、喘息、アトピー、自己免疫疾患、線維筋痛症、生殖機能(不妊)、認知症、うつ病、歯の健康、全身免疫力。
これらも注目されるビタミンDによる予防効果が見込まれるものですが、まだまだ研究はされる余地があるため、今後の動向を見守っていきたいと思います。
【4】ビタミンDを多く含む食物
あん肝、赤身魚(シャケ、マグロなど)、イワシ、魚卵などにビタミンD3が多く含まれる。きのこ類にもD2が含まれるがD2はD3に比べると生理活性が低く、人体では主にビタミンD3の方が利用される。
また食事でビタミンDが不足がちな場合は、サプリメントも視野に入れておくといいです。ビタミンDのサプリメントを摂る際は、マグネシウムも一緒に摂取すると効率がいいとされています。
【5】太陽光を浴びる!
いくらビタミンDをたくさん摂取しても、太陽の光つまり紫外線を浴びなければ、体内では活性されず有益に働いてはくれません。半袖短パンで散歩するのは理想的ですが、長袖長ズボンでもやらないよりはましです。
半袖半ズボンで夏場の日光浴なら7分程度を週3回もすれば、適当なビタミンD濃度を保てるようです。長袖長ズボンの場合は、時間を倍にしたりして工夫されると良いと思います。40分以上の日光浴は皮膚にとって有害ともなるため、きをつけましょう。
日本人は特に女性では美容や肌のために、日光浴を毛嫌いする傾向があり、日傘や長袖上下、またUVカットのクリームなどを体に塗ったくって外出する人が多く見られます。肌に直接太陽光を当てることで、ビタミンDは合成されるので、日光浴(ビタミンD合成)を考えたら、工夫をしましょう。
【6】可視光線療法の紹介
ざっとビタミンDの話をしてきましたが、いうまでもなく健康は日々の生活習慣の積み重ねです。睡眠、食事、運動やストレスの対処などさまざまな要因を考えながら、病気の予防をしていくものです。ビタミンDさえとって日光浴さえしてれば良いという安直なものでもありません。
とはいえ、日光浴とビタミンDが免疫力を高めると知った以上、これをやらない手はありません。
現代人の多くは朝と夜の通勤以外は、ランチタイムに外に昼食を食べ(買い)に外に出る程度ではないでしょうか。ほとんど太陽光を浴びる時間も機会がありません。おのずと血中ビタミンD濃度が低く保たれがちになりです。
そんな中、当院でも導入されている可視光線療法を紹介したいと思います。
商品名はコウケントーというもので、カーボンアーク灯というとピンとくる方も多いかと思います。2本の炭素の棒芯に電流を流し、発火発光させて、それを身体に照射させるというものです。
この可視光線というのは、「人間の目に光として感じる波長範囲の電磁波」のことで、紫外線と赤外線の間にある人体に無害な光線です。セキトウオウリョクセイランシ(赤燈黄緑青藍紫)🎵です。
足から全身的に、光線を当てて、体温や代謝を高め、さまざまな病気の予防ツールとして今後ますます期待されるかと思います。
照射されていると心地よくて、ついウトウトと眠くなってしまいます。このことから自律神経の調整にも関与しているものと思われます。
当院は、鍼灸院なので鍼を使って痛みや症状の改善を試みますが、コウケントーも使用しながら、病気や再発の予防をしていけたらと考えてます。